杉本矯正歯科医院|堺市西区(鳳)の矯正歯科

堺市西区(鳳)の矯正歯科・歯列矯正・歯並びの相談・女医

医療法人 亮和会

顎口腔機能診断施設・指定自立医療機関

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院長コラム

私の矯正体験記

 私が矯正専門医として歯科医療に携ろうとしたきっかけは、今から30年以上も前の自分自身の矯正体験にあります。
当時11歳の私の歯並びは、前歯は上下ともガタガタ。上の糸切歯は前に出ていて『鬼っ子の歯』のようでした。当時のあだ名は『歯ガタガタ』。口の悪い男の子にそんなあだ名をつけられ、とても気にしていました。そこで両親が矯正治療を受けさせてくれたのです。

 当時の矯正治療は現在の装置や材料などとは比べ物にならないほど不快で目立つものでした。歯には銀のバンド(銀色の金属で出来た帯状の輪っか)がはまって いて、笑うとお歯黒のように見えるという、見た目がとても悪いものでした。けれどもどんなに目立って痛い装置であっても、歯並びを綺麗にしたいという乙女 心が2年間の治療を乗り越えさせました。この期間中、銀色の装置を見て付けられた第2のあだ名は、『銀歯』でした。子供というのはなんて正直で残酷なもの なのでしょうか。

 その頃も月に一回程度の治療でしたが、治療時間は現在よりも長く、とても痛くてしんどい治療であったことを記憶しています。当時の診断は『歯を抜いて治療 する』といったものでしたが、両親が歯を抜くことに反対しましたのでガタガタの歯並びを出っ歯に並べて治療を終了してもらったようです。

 当時、助手に女性の先生がおられました。その女医さんが子供心にとても印象的で、その記憶が矯正専門医になるきっかけのひとつになったことは確かです。
そしてその数年後、私自身が歯学の道に進むことになりました。大学時代には矯正学の授業の中で自分達の診断を行うことがあり、志をもって2度目の矯正治療-このときは抜歯による矯正治療-を受けました。

 矯正医になってからは、このような治療体験を通じて感じていた不快感や心配を少しでも軽減した治療を心がけたい、そして矯正治療というものは長期間行うものであるからこそ、患者さんの気持ちを理解しながら治療に取り組んでいきたいと思っております。

 また、現在では2児(長女と長男)の母親となり、大切な我が子に適切な治療を受けさせたい親心も十分理解しております。診断ではほとんどのご両親のお気持 ちとして歯を抜かない治療を希望されることでしょう。そんな気持ちも心に留めながら『もしこの患者さんが私の子供であったなら、どんな治療をしてゆくべき か・・・?』と考えながら、診断を立て治療を行っております。

 治療の際には『今日の治療で歯がどのようになるのか、そのときの痛みがどのように出るのか』など、一人ひとりの患者さんの治療に対する不安が少しでも軽減されるような心配りを忘れずに治療を行っております。

7月 30, 2013